Thermoelectrics

熱電変換技術 (Thermoelectric)

Society 5.0では、AIやICT技術により行動情報のデータフロー(CPSインフラ)が、私たちに健康で安全な生活を提供してくれます。CPSのデータ収集には、すべてのセンシング技術とIoT技術が活用されます。電力・通信配線から切り離された数千億個以上の IoTセンサ機器は、私たちの生活空間から大量の情報を収集するため重要な電子機器であり、軽量、小型、高性能、低消費電力かつ高信頼性(耐環境性・安定性)などの特性が求められます。

IoT機器やセンサの電源には、電池交換が困難な場所では自己発電が可能な自律電源が必要となっています。さらにデータ収集と通信機能が重要で、そのための追加電力が必要となってきます。IoT機器の自律電源は、一般的に、大きな電力必要とされないため、エネルギー・ハーベスティング技術の応用が注目されてます。これらの背景から、菅原Gr.では、熱電変換技術による環境廃熱を利用したIoT機器の自律電源に資する自律分散型熱電変換電源システムの実現を目的として研究・開発しています。 

自立分散型IoT電源の概念
T. Sugaharaet al.Adv.  Mater. Tech. 4, 2, 1800556 (2019). 
Y. Ekubaru, T. Sugaharaet al.Adv.  Mater. Tech. 5, 5, 1901128 (2020).

大面積・高効率・機械的信頼性を実現したフレキシブル熱電変換モジュールを開発(2018.12.14)

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2018/20181214_1

高効率フレキシブル熱電変換デバイスの小型軽量化に成功(2020.3.18)

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2020/20200318_1

また、CPS において、災害時や運転時のいねむり防止など高い緊急性が必要とされる状況では、高いアウェアネス(認知性)で情報伝達が要求されますが、現状の視聴覚に訴求する情報通知は振動や騒音など、あらゆる外的要因に埋没する可能性が高くなります。さらに当然のことながら視聴覚通知は、視聴覚障害者へは機能しません。従って、CPS 実現には視聴覚以外に情報提示する、全く新しい通知ウェアラブルインタフェースが必要とされています。これらの背景から、菅原Gr.では、の研究・開発により、この未来社会の実現に寄与貢献していきます。温冷覚を使った触覚提示(ハプティックス)技術や全く新しいアウェアネス(認知性)デバイスの研究・開発に取り組んでいます。